スマートアグリシンポジウム

今日は、大野市にある「結とぴあ」で農業の研修会です。「スマートアグリシンポジウムin福井」と題しまして、日本農業情報システム協会が主催です。
 福井県内では、大野市での開催が始めてとのことで、参加しました。
 内容は、これからの情報技術(ItやIot)を利用した農業の未来をみんなで共有し、省力化や省コスト化を図ろうという主旨のようです。
 メインは今流行のドローンを使った農薬散布です。
 今までのヘリコプターに比較して約5分の1の価格のドローンで農薬散布することで、効率化してコストを下げましょう!ということですが、導入に際しては、25ha以上農薬散布しないと効果がでてこないそうです。

 実は、農機具メーカーによると年に1度の点検が必要で約40万円かかるとか!
 ドローンの操縦には免許が必要で、しかも機種ごとに免許を取る必要があるとか!
カローラの免許とキューブの免許は違うので、乗り換えるなら免許を取り直す必要があるということです。
 しかも5日間で27万円必要です。
 これはいったい誰の利益になるのでしょう?
 農家?違います。
 これは、農業への補助金を手厚くするようなふりをして、関連企業が潤うような仕組みではないか?
 と疑いたくなるように思います。

 自分の田んぼで安全を確認してドローンを飛ばすのに、なぜこんなに規制が必要なんでしょう!だいたい農薬散布するのですから、人がいたらできませんし、作業をはじめたら誰も近寄ってはきません。

 たとえ、ドローンが墜落しても自分の田んぼです。他の方には迷惑はかけません。
 田舎に東京の真ん中と同じ規制をしてどうするんだ!というのが私の感想です。

農家の自由はなんでこんなに規制されるのでしょうか?私たち個人農家は、それぞれ独自で低コスト化に挑んでいます。農機具の長寿命化や改造、便利な道具の開発など今までもやっていました。
(私の鶏糞散布機も古いコンバインを改造したものです。)できれば、おもちゃのドローンで農薬散布ができないかと密かに考えていたのですががんじがらめの規制で、できそうもないですね!
 昔から行われていた農作物の種を自分で採取することは、種子法の改正で禁止になるそうです。(もう施行済みかもしれません)
 個人農家が優良品種を選抜して品種を固定化すると、いわゆる種子屋さんが登録して権利化してしまうという例が、過去たくさんあるそうですね。
 篤農家と呼ばれている農家が、地域の農家のためにと苦労して作った新品種が種子屋さんの権利となって農家を苦しめることになりそうです。
 スマート農業も同じことにならなければいいなと願っております。

  私のような個人農家は絶滅の危機に瀕していると感じるようなシンポジウムでした