コーヒーと健康について
「1日3杯以内のコーヒー摂取であれば、2型糖尿病とメタボリックシンドロームのリスクを減らす」、「コーヒーは2型糖尿病や肝臓疾患、胃腸障害などのリスクを下げるのに役立つかもしれないと示唆されている」。
コーヒーが「健康にいい」と言いれるのは、一定の健康効果が報告されているからです。
コーヒーと病気予防効果の関係
「カフェイン」・「クロロゲン酸」が一役かっています
コーヒーには実際に病気予防の効果があるといえるのでしょうか?
コーヒーに含まれる「カフェイン」と「クロロゲン酸」が、それぞれの病気の発生率(リスク)が下がている。
今、分かっている内容をから判断すると、糖尿病、がん、心臓病、肝硬変などはいずれも生活習慣病なので、主にポリフェノールの一種であるクロロゲン酸の抗酸化作用がよい影響を与えているのではないかと思います。
クロロゲン酸とは、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種
なんと、コーヒー一杯には、ワイン一杯と同程度のポリフェノールが含まれていることが判明しています。そもそもポリフェノールとは、植物がもつ抗酸化物質のこと。
ほかにもポリフェノールは、私たちが普段食べている野菜や果物にも、豊富に含まれています。クロロゲン酸だけを大量に摂取しても、すぐに体外へ排出されてしまいます。色んな食品のポリフェノールをバランスよく摂取するのが望ましいようです。
カフェインの体脂肪燃焼効果
カフェインには脂肪を分解する効果があります。
日常的にコーヒーを飲む人は、次第に運動しなくても体脂肪が燃焼しやすいカラダになっていくそうです。
ダイエットにコーヒーを利用するなら、飲んでから30~60分後に運動を始めると、体脂肪が燃焼しやすくなります。
カフェインの気管支拡張効果
カフェインには気管支を広げる効果があります。かつては気管支ぜんそくの薬として、コーヒーが用いられていた時代もあり、痰(たん)を切れやすくする効果もあるのだそう。
喉にいいと言われる、ハチミツをコーヒーに入れるとより効果があります。ハチミツには、呼吸器系の細菌に対して強い殺菌効果を発揮します。さらに喉の粘膜を保護し、保湿しながら、人の免疫機能を高めてくれるのです。
カフェインの心臓への効果
カフェインには心筋、つまり心臓の力を強めるはたらきがあります。心臓のはたらきを活発化させるだけでなく、心筋を保護し、再生させる効果があるのだとか。
記憶力や認知症など脳の健康にも効果がある。
コーヒーに含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸には抗酸化作用があります。また、カフェインは覚醒作用を持っていますので、脳にも何らかの良い影響を与えると考えられています。
香りにも健康効果が期待できる
コーヒーはその香りも豊かなものです。
香りが脳機能に与える効果や、コーヒー豆の香りによる疲労回復効果も報告されている。
コーヒーの香りを嗅ぐと、気分が晴れやかになったり、ストレスによる緊張がふっと和らぐように感じたりする方も少なくないでしょう。
「いい香り!」「リラックスできる」と感じている時点で、脳にも良い影響を与えているのかもしれません。
健康効果に期待する前に押さえておきたいこと
コーヒーには健康に対して色々な効果がありそうだ、と感じられたかもしれません。
健康は大切ですので、健康的な人生を送るためによさそうな食生活を心がけることは大事ですが、「過ぎたるは及ばざるが如し」ということわざもあります。1つの食材だけを過剰に頼って健康になれるわけではありません。
コーヒーも飲む、緑茶も飲む、そして食事にも気をつける、と色々な食品を少しずつ食べる方が、最終的には健康的な人生に近づけるような気がします。
カフェインの取り過ぎが心配な方
カフェインレスコーヒー(デカフェ)でも大丈夫。
デカフェでもクロロゲン酸やオリゴ糖、香りの効果は得られます。
クロロゲン酸の効果に注目しているかたは、浅煎りを水出しがオススメ。
クロロゲン酸をはじめ、ポリフェノールの中には熱で分解してしまうものがあります。
焙煎された豆はクロロゲン酸が減少してしまうことから、浅煎りの豆を水出しにするのがオススメです。
なお、持病のある方は、コーヒーの成分がお薬と相性が悪いことがありますので、医療機関で相談されることをオススメします。