クエン酸を摂ろう

クエン酸

クエン酸とは、酢や柑橘類に含まれる酸味成分の一種です。

クエン酸は「酸っぱい」と感じる酸味の成分です。

 

白色、または無色で水に溶けやすく熱にも強いことから、清涼飲料水やお菓子、ジャムなど味を良くするための酸味料としても幅広く使用されています。人間が生きていく上で重要なエネルギーをつくり出すために必要不可欠な成分です。

クエン酸は代謝促進や体調維持にも優れた効果が期待されているので、健康のためにぜひ意識して摂取してみてください。


クエン酸回路の構成

炭水化物、タンパク質、脂肪の栄養素は、体内では細胞内のミトコンドリアで行われるエネルギー源の取り込みとして、様々な過程を経て分解されクエン酸になります。このクエン酸はこの後、7種類の酸に姿を変えて再びクエン酸に戻る、プロセスを繰り返します。この循環を「クエン酸サイクル」と言い、この中で作り出されるのが体内の細胞が活動するエネルギーとなる「ATP(アデノシン3リン酸)」という物質なのです。

 このクエン酸サイクルがきちんと機能することで、エネルギーをつくり出す中心的役割をするほか、肩こりや筋肉疲労の元となる疲労物質「乳酸」が分解されるため疲労回復にも効果があります。

また、その酸味により食欲を増進させる効果もあるとして夏バテ防止などにも役立っています。その他、ミネラルの吸収を促進、肝臓の機能改善、肝臓病にも良いとされています。

 また、クエン酸単体で摂るよりも、エネルギーをつくり出すために必要なビタミンB群と一緒に摂るとより効果的だといわれています


クエン酸の健康効果

クエン酸の健康効果

◎エネルギー生成効果

◎ダイエット効果

◎疲労回復効果

◎筋肉痛を防止する効果

◎ミネラルの吸収を促進する効果

◎痛風に対する効果

◎食欲を増進させる効果

◎肝臓病の改善効果 


クエン酸の健康効果

●ダイエット効果

クエン酸には、三大栄養素の代謝経路であるクエン酸回路を活性化させる働きがあります。

クエン酸を摂取することで、クエン酸回路が活性化し代謝の向上にもつながることから、ダイエットにも効果的といわれています。

●疲労回復効果

クエン酸は、疲労回復にも効果があるといわれています。

疲労が溜まると、普段弱アルカリ性の人間の体は酸性に傾きます。これは、体内のクエン酸回路がうまくまわらなかったことにより、ブドウ糖が分解されたあとの残りカスのようなものである焦性ブドウ糖や乳酸が体内に多く溜まっている状態といえます。

クエン酸回路を活性化させることで、それらの有害物質が減少されると考えられており、疲労回復に効果的だといわれています。


●ミネラルの吸収を促進する効果

現代人に不足しがちなカルシウムなどのミネラルは、単体では吸収されにくいものであるといわれています。

しかし、クエン酸と一緒に摂ることで、クエン酸がミネラルを包み込んで結合し、その吸収を助ける働きがあるため、ミネラルの吸収促進効果があるといわれています。

これをキレート効果と呼んでいます。キレートとはギリシャ語で「カニのはさみ」という意味を持ちます。クエン酸がミネラルをカニのはさみのように包み込むことから、この名前がついたといわれています。

この効果から、ミネラルを摂取するためのサプリメントにはクエン酸が配合されたものが多く販売されています

●クエン酸には殺菌効果

細菌の増殖を抑えて食べ物の腐敗を防ぐ効果もあります。梅干しをご飯の全体にまぶすように入れたり、お肉を梅肉ソースで和えたりするなど料理に取り入れてみましょう。


●筋肉痛を防止する効果

体内でエネルギーを生み出す際、ブドウ糖が必要となりますが、このブドウ糖が完全に燃焼されなかった場合、いわば燃えカスのようなものである焦性ブドウ糖ができます。これが筋肉に蓄積されると一部が乳酸に変化してしまいます。これが筋肉痛の原因といわれています。

クエン酸は、クエン酸回路を活性化させ、焦性ブドウ糖を分解するため、乳酸の生成を抑制する効果があります。このことから、運動時にクエン酸を摂取することで筋肉痛を防止する効果があるといえます。

●痛風に対する効果

痛風の原因は、代謝異常による尿酸の蓄積にあります。痛風の原因物質である尿酸は、普段は尿と一緒に体外へ排泄されますが、代謝異常が起こると尿中に溶け込まず体内に残ってしまいます。それによって尿酸値が高まり、末端に痛風の症状が現れるのです。

尿酸は尿が弱酸性であると、尿の中に溶け込みやすくなるため体外へスムーズに排泄されます。クエン酸は、強酸性の尿を弱酸性に変える働きがあることから、痛風に効果的だといわれています。


簡単クエン酸ドリンクの作り方

 

クエン酸回路がうまく働くことで体力、活力の増強や殺菌、体内状態を弱アルカリ性に保つなどの効果が期待できますが、逆に、不規則な食生活などでクエン酸回路の働きが鈍くなるとエネルギーがうまくつくり出せなくなるそうです。

この場合には、クエン酸を体外から摂取することでクエン酸回路が活性化され、エネルギーを効率よくつくり出す効果が得られる、とされています。

  簡単クエン酸ドリンクの作り方

  • 1.クエン酸2gをグラスに入れる。 小さじに軽く一杯で大体2gになります。
  • 2.クエン酸を計るのに使った小さじで、はちみつを一杯取ってグラスに入れる。
  • 3.水を少し入れて混ぜる。 クエン酸の粒が残るようだったら、もう少し水を足して粒がなくなるまで混ぜる。
  • 4.残りの水を足して完成。 炭酸水で作っても爽やかですね。