緊張型頭痛とは
緊張型頭痛の主な原因は肩こり、睡眠不足、ストレスです。ストレスは精神的なストレス、肉体的なストレスによる疲れなども原因になります。睡眠不足やストレスが多い状況では、痛みに過敏に反応するようになり頭痛の悪循環を引き起こすと言われています。緊張型頭痛を起こす肩こりの原因には悪い姿勢や眼精疲労などがあります。頭痛の程度としては、重度の頭痛を訴えることはまれで、多くの人は軽度~中度程度です。痛みは後頭部を中心に頭の両側や首筋にかけて起こり、「頭をバンドで締め付けられているよう」とか、「頭に大きな荷重がかかっているような感じ」などと表現されます。頭痛の頻度も時々から毎日と個人差があります。この頻度により、「反復性緊張性頭痛」(頭痛が時々)、「慢性緊張性頭痛」(頭痛がほぼ毎日)と2つのタイプに分類されます。
「片頭痛」と違うのは、多くの場合、ズキン、ズキンとした拍動性の痛みではないこと、また、頭を動かしても痛みが激しくなることはないことです。吐いたりすることもありません。そのため、能率は落ちるものの、がまんすれば何とか仕事や家事を続けることが可能で、日常生活に大きな支障をきたす「片頭痛」とはこのあたりが大きく異なります。
頭痛頻度が時々の「反復性緊張性頭痛」は、肩こりなど肩や後頚部、頭部の筋肉の緊張が原因で起こることが多く、同じ作業など長時間同じ姿勢で作業を続けていると頸部、肩の筋肉の緊張が高まり、頭痛が起こりやすくなります。
一方、頭痛頻度がほぼ毎日の「慢性緊張性頭痛」では、頸部・肩の筋緊張に加え、精神的なストレスなどが関与し、脳が痛みに対して過敏になっていると考えられています。家族内発生率を調べた研究によると、「緊張型頭痛」にも遺伝的な素因が関係あるらしいということがわかっています。
緊張型頭の改善
緊張型頭痛の改善には、鎮痛薬や筋肉の緊張を緩和する筋弛緩薬、漢方薬などで痛みを和らげ、必要に応じて不安やストレスを取り除くための抗うつ薬などを用いた薬物療法があるが、薬は対症療法であり、特に鎮痛剤や抗うつ薬の多用には副作用もあるため注意が必要である。根本的な解決のためには、緊張を高めないようリラックスできる時間を持ち、生活習慣そのものを改善することが大切、生活習慣の見直しが基本です。
まず、長時間の悪い姿勢を防ぐには、正しい姿勢を意識する、作業中にこまめな休憩をとる、自分に合った枕を選ぶという3つの対策があります。
1.正しい姿勢
2.こまめな休憩
3.自分に合った枕
4.血流を改善して緊張型頭痛を改善
5.ぬるめの風呂でゆっくり
6.日常的な運動
7.笑いヨガで深い呼吸・音楽でリラックス
8.深い睡眠をとる
9.首・肩をひやさない
正しい姿勢
猫背になっていないかをチェックするには、まず、いつも通りの姿勢でまっすぐに立ってみてください。この時に、ご自分の手が太ももの横にまっすぐに来ていれば、まず大丈夫です。しかし、猫背になっている人は、手が太ももの前に出ます。この状態だと頭が前に下がって重心が前になるので、脚を引き上げられずに階段や段差でつまずきやすくなるんです。猫背であごが上向きの人は、背筋をまっすぐにしてあごを引くように心がけましょう。イスに座るときは、足を組まないようにしましょう。
こまめな休憩
こまめな休憩
仕事や勉強などで長時間座りっぱなしのときは、こまめに休憩をとって気分転換をはかり、ときどき背すじを伸ばすなどして、頸部・肩の筋肉をほぐすようにする。
自分に合った枕
頭が高くなりすぎる枕や沈みすぎる枕を使うと、一晩中悪い姿勢を続けていることになります。毎朝、起きて肩こりを感じる場合は、枕を見直してみましょう。
ぬるめの風呂に入る(炭酸泉)
血流を改善して緊張型頭痛を改善
血流を改善することで筋肉のコリや張りを防ぐ対策には、首や肩を冷やさない、ぬるめの風呂にゆっくり入る。
ぬるめの風呂でゆっくり
入浴中、両手を首の後ろで組んで首を温めると、首周辺の筋肉の緊張をほぐすことができます。
炭酸泉がおすすめ
炭酸泉とは炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んだお湯のことです。
温水に溶けた炭酸ガスは非常に分子構造が細かいため、皮膚から浸透され毛細血管の中に入っていきます。こうして血管内の二酸化炭素濃度が高まると、次はより酸素を供給するために血管を広げて血流を増やし、普段の3~7倍多くの血液が流れるようになります。血流が促されると、体に必要な物質の取り込みや、発痛物質や疲労物質の回収がスムーズに行われます。つまり、炭酸ガスが溶け込んだ炭酸泉などにつかれば、入浴本来の血行促進効果をさらにアップさせるので、疲労回復をはじめ、腰痛や肩こりといったさまざまな不調を改善しやすくなるのです。
美山の伊自良温泉、大野の鳩ヶ湯、スーパー銭湯「越の湯」で入れます。
日常的な運動
日常的な運動
緊張型頭痛は、じっとしていると痛みが出やすくなるので、適度な運動を行って、筋肉をほぐしましょう。
特におすすめなのが水泳です。水中では、頭や体重の負荷を減らした状態で、肩周りの筋肉の運動が行えます。
ウォーキングをするときは、猫背にならないように胸を張って行いましょう。
ファシアゆるゆる体操
ファシアは血管や臓器、骨などを包む膜のことを指します。
長い時間同じ姿勢をとったり、筋肉を使いすぎたりすると、筋肉がギュッとがんばってしまい、その上にある筋膜も硬くなります。それをほぐすことで、肩こり、猫背、ポッコリお腹がへこみます。
1、腕を前から後ろ方向にゆっくりと5回まわす。
2.次に上の状態から腕を前から後ろ方向にゆっくり
このように肘はまげて、肩を回すように意識して行います。
肩甲骨にしっかりつけてまわす、これをゆっくり5回まわす
背筋は上体を支える筋肉なので、美しい姿勢を作るためには重要な筋肉です。背筋の衰えが猫背を招き、さらにぽっこりお腹を作ってしまいます。
深い睡眠をとる
睡眠や入浴、食事を計画的に行うことを考えましょう。
食事は床に就く3時間以上前にすませ、胃腸を休めてから寝るのが理想的です。また、質のよい睡眠のためには、体を温める食事を選びましょう。人は高い体温が下がるときによく眠れます。適度な疲労感は、睡眠のよきパートナーです。しかし寝る直前に運動すると体温が高くなりすぎ、寝付くことが難しくなりますから注意しましょう。入浴は40度くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかるのが効果的です。リラックス効果が得られるだけでなく、高くなった体温を放熱しようと血管が開くことで、副交感神経が優位になります。そして血流のよくなった四肢から熱が逃げていき、体温が下がることで寝付きやすくなるのです。風呂上がりに手首や足首を伸ばすといった軽いストレッチを行うことも、質のいい睡眠の後押しとなります。